あまりにも、哀しすぎる!切なすぎる!美しすぎる!そんな感動的な舞台でした。
今日(6日)、14時公演を観ました。
昨日が初日で、今日が2公演目です。
舞台の完成度に問題はなく、すでに素晴らしい舞台ですが、一公演ごとに“息”や“ノリ”が進化すれば、さらにすばらしい舞台になる予感がします。
原作は1964年公開のフランス映画です。
20歳だったカトリーヌ・ドヌーブの可憐さ、ジャック・ドゥミの美しい歌詞、ミッシェル・ルグランの哀愁を帯びたメロディ。主題歌の歌詞とメロディは今でも脳裏に焼き付いています。
すべてのセリフが歌詞になっていて、ミッシェル・ルグランの美しく切ないメロディがこの映画を宝石のような作品に仕上げています。
舞台では、雨傘店の娘ジュヌヴィエーヴが白羽ゆり、雨傘店を経営し娘を女手ひとつで育てる母エムリー夫人が香寿たつき(72期)、ジュヌヴィエーヴの恋人ギイが井上芳雄、ギイと一緒に暮らすおばのエリ−ズが出雲綾(69期)です。
今回の舞台もすべてのセリフが歌詞になっています。
徴兵され植民地アルジェリアの戦場に出征するギイとジュヌヴィエーヴの別れ、哀しすぎます。
恋人と会えない時間の流れはジュヌヴィエーヴの気持ちを変えていきます、切なすぎます。
キャストごとにテーマカラーが設定され、舞台の色彩も白羽ゆりも、美しすぎます。
雨傘に雨はつきものですが、舞台では水は使われていません。
特別な仕掛けではないのですが美しい演出でした。
謝珠栄の演出が素晴らしいと思います。
キャストの演技、、舞台装置、衣装など、すべてがうまくかみ合っているように感じます。
二人が別れを嘆く公園のベンチのシーンでも「美しく見える形」の振付があり感動的な演出になっています。
別の道を歩んでいる二人が偶然に再会する感動的なラストシーンは映画の場面をうまく再現しています。
エリ−ズ役の出雲綾は足の悪い病弱な役のため椅子に座ったままの演技でしたので、あの迫力ある歌声は聞けませんでした。
ぜひもう一度観たいと思っています。 |