11月21日(土)、15時30分公演を観ました。
本編との比較をするといろいろと違和感の多い内容の舞台でした。
華やかなプロローグがない。時間が短くてもこれは省いてほしくないと思います。
九州弁の訛りはとにかくおかしいです。フランスが舞台なのですから。
舞台はあくまでフィクションです。訛らなくても訛っているという会話は成立します。
「今宵一夜」の場面が「オスカルの居間」でなく「ジャルジェ邸の庭園」になっている。
屋外というのも変です。またセリフもかなり省略されていて意味不明になっています。
「愛あればこそ」のデュエットも省かれ、デュエットの後の「様式美」となっている二人の演技もありません。
初演の時、長谷川一夫が「いかに美しく見せるか」として演出した核心の場面の一つです。
どうしてこんないい加減な演出に変わるのでしょうか?
アンドレが銃弾に倒れた時、アラン(壮一帆)が「オスカル!」と大声で叫びました。
「アンドレ!」の間違いでしょう。私の聴き間違いでしょうか?
アンドレ編である以上、オスカルとフェルゼンの存在感は薄くなります。
オスカルはまだしも、特にフェルゼンの配役は必要ないように思いました。
ラストシーンの「天国」ではアンドレの衣装がオスカルのようでした。
オスカルの戦死の場面は出てきませんので、「天国」の場面にもオスカルはいません。
アンドレ一人が天国への階段を上がっていきます。
アンドレ編とはいえ、もう少しオスカルをしっかり描いてほしかったです。
マリーズ、アンドレ、オスカル、フェルゼン、この片思いの連鎖を短い時間でうまくまとめるのはむずかしいでしょう。
やはりフェルゼンは省略したほうがストーリーの展開はすっきりします。
桜乃彩音が銀橋を渡りながらソロで歌います。
初めのころに比べると声も出ていて歌が上達しています。
努力しているのでしょう。でももう少し上手くなってほしいと思います。
いろいろ書きましたが「外伝」あるいは「害伝」と割り切れば、これはこれで面白い作品だと思います。 |