5月29日(土)14:30公演を中野のテアトルBONBONで観ました。
北京蝶々はもともと早稲田大学演劇研究会に所属していた劇団です。
今は大学から独立してひとり立ちしています。第14回の公演です。
ある町で1人の少女が行方不明になります。
警察や関係者がその行方を捜します。怪しい人物もいるのですが、犯人とは断定できず、足取りは不明のまま少女は見つかりません。
この町にはゲートを閉ざして外界と遮断され、監視カメラで不審者の侵入を見張っている特別な区域があります。不動産業者がこの区域内の住宅を販売しています。
しかし売れ行きはあまりよくありません。
どうやらこの事件は、こどもの安全について住民に不安を与え販売促進につなげようとする不動産業者の思惑で仕組まれた事件なのです。
しかし、このような特別な区域が本当に安全で幸せな町なのでしょうか?
作者は、ゲートやカメラのような機械的・物理的な対策では決して安全は確保されないことを主張しています。
テアトルBONBONは昨年9月に出来た小劇場です。ザ・ポケットの隣です。
階段状の固定席が70席、舞台の前の平場にパイプ椅子が50席の、定員は120名です。
北京蝶々のこれまでの公演は50人程度の会場でした。
今回は倍の容量になっています。
動員を考えてのことでしょうか、キャスト16人のうち客演が9人と多かったです。
しかし演技のレベルに疑問符が付くような客演も多かったです。
ストーリーがごちゃごちゃしていて舞台に一体感がなく、刑事が主役なのですが求心力にも欠けていて、どこか寄せ集めの集団の演技ような感じがしました。
「こどもの安全」は今のご時世では関心の強いテーマです。
もう少し登場人物を絞ってすっきりとしたストーリーの方が説得力があったように思います。 |