宝塚BOYS 東宝 平成22年8月16日(月)13:30 シアタークリエ


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私の夏休み最後の日、8月16日(月)13:30公演をシアタークリエで観ました。
2007年の初演をル・テアトル銀座で観て以来、3年ぶりです。

7名のBOYSは全員新しいキャストです。
「男子部」を温かく見守りその力になろうとする寮のおばさん(初風諄)、「男子部」の担当職員(山路和弘)は同じです。 演出の鈴木裕美も同じです。

初風諄は、昭和51年の「ベルサイユのばらV」でのマリー・アントワネットが今でも印象深いです。 今回も少しですが、歌と踊りを観せてくれました。

なかなか大劇場の舞台に立てないことに不安を感じながらひたむきに稽古に励む姿に胸を打たれます。 解散が告げられたとき、どこにもぶつけようのない無念さや悔しさが客席にも痛いほど伝わってきます。
寮を去るときの笑顔に救われます。

最後に本公演のようなフィナーレがあります。これは本当に圧巻です。
大階段は12段でした。
舞台の大きさも人数も全然違いますが、タカラヅカそのものの雰囲気で、すばらしかったです。
鈴木裕美はOG版「愛と青春の宝塚」の演出も担当しました。
小劇場出身の演出家とは思えない、すばらしい演出です。

宝塚の歴史の中に埋もれていた事実を掘り起こした原作の力を感じます。
今の宝塚歌劇団にはこの事実に正面から向き合おうとする姿勢は感じられません。
舞台化して興行が成功すれば済む問題ではありません。
まもなく100周年を迎える歌劇団として、夢の途中で挫折せざるを得なかった25名の存在を歴史の中できちんと位置づけをし、評価をするべきだと思います。


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