天保十二年のシェイクスピア 椿組 平成22年7月22日(木)、24日(土)19:00
花園神社境内












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7月22日(木)19:00公演を観ました。
新宿にある花園神社境内のテント公演です。
毎年同じこの時期ですが、今年は特に暑かったです。
終演後、ゴールデン街で飲んだ冷たいビールの美味しかったこと!

7月24日(土)19:00公演を観ました。2回目です。
テントの中の蒸し暑さは格別ですが、夏祭りのような賑やかな楽しい舞台です。

今年4月に亡くなった井上ひさし30代の作品です。
初演は1974年、以来たびたび上演されています。
講談の「天保水滸伝」の登場人物やストーリーにシェイクスピア全作品の内容を組み合わせた長編の大作です。
もともと上演時間は4時間を超えていたようですが、その後戯曲は改訂されて、今回は2時間50分の舞台です。
今回は「椿版」と銘打たれ、50人もの役者が登場します。

ハムレットのような「きじるしの王次」は丸山厚人です。
もともと「唐組」にいた役者で、よく通るいい声をしています。
月船さららと出口結美子の演劇ユニット「metro」の旗揚げ公演に出演していました。
第2弾、第3弾の公演には出ていませんが、裏方のスタッフとして会場にいました。
なお、第2弾の公演には椿組主宰の外波山文明が出演しています。

2005年、蜷川幸雄演出による公演でこの「きじるしの王次」を演じたのが藤原竜也です。 7月21日に今回のテント公演を観に来たそうです。

「浮舟太夫」は帯金ゆかりです。
もともと早稲田大学の学生劇団だった「北京蝶々」の看板女優です。
北京蝶々は大学のアトリエで公演をしているときから観ています。
椿組と北京蝶々の接点は分かりませんが、チラシに名前を見て驚きました。
大勢が登場する賑やかな舞台の中で唯一一人で演技する場面のある大役でした。 次々と登場人物が死んでいきますが、許婚の佐吉が死んだと聞かされて浮舟太夫が自害する場面だけは切なさを感じさせる情緒的ないい場面でした。

「女郎」の一人に岡田さやかがいます。大阪芸術大学出身です。
客席で私の隣に座っていた二人の女性が岡田さやかと大学時代の同級生でした。
二人も役者をやっているそうです。

ラストシーンでは大掛かりな屋台くずしがありました。
猛暑の中、毎日組み立て直すのは大変だと思います。
写真はホリゾント側から見た客席です。
この部分にあった2階建ての建物が崩れています。
連日満員のようで、終演のあいさつで外波山文明は「うれしい悲鳴」と話していました。
自由席に客を詰めるために22日は15分、24日は10分開演が遅れています。

花園神社での椿組の野外劇は25年目だそうです。
私は観ていないのですが、2004年と2007年には麻乃佳世(74期 月組娘役トップ)が出演しています。
外波山さんは花園神社裏のゴールデン街で「クラクラ」を経営しています。
お店の壁にはボトルキープの表が張られています。
麻乃佳世は42番、月船さららは266番です。


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