愛と青春の宝塚 フジテレビジョン・東宝 平成23年2月19日(土)17:00 青山劇場


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昨日(2月19日)17:00公演を青山劇場で観ました。
真琴・彩輝・星奈・彩乃チームです。

リュータン(真琴つばさ)はトップスターとしての強い自信と責任感で組を引っ張って行きます。 その一方で演出家影山に思いを寄せる女性としての心情をうまく演じています。
影山が小道具置き場で検閲台本に手を入れているところへやって来て、稽古をつける影山に“うっとり”します。
OGだからこそできる演出・演技が面白かったです。

タッチー(彩輝なお)は、伯爵家令嬢でしたが家は没落し惨めな生活から逃げるように宝塚にやってきます。 影山にその才能を認められても、なぜか一人冷めた存在です。
満州慰問公演からの帰りの船上で、速水中尉から「今のあなたにとって、宝塚は逃げ場所ではない。あなたがあなたであるための場所です。」と諭されます。
速水中尉とは心を通わせながらも戦争で二人の仲が引き裂かれる場面は涙を誘います。

トモ(星奈優里)は病気で余命少ないことを知り、残り少ない時間を必死に舞台に生きようとします。
満洲の戦地で明日死ぬかもしれないと一人で泣いている兵士と語り合う場面、隠していた病気を仲間に打ち明け「同情しないでください、今の私の夢は舞台の上で死ぬことです。」と言う姿、そしてリュータンたちに見守られながら息を引き取る場面は泣かされます。

ベニ(彩乃かなみ)は落ち込んでもすぐに立ち直ることができる明るい性格です。
いつもは笑顔で周りを明るくしています。
宝塚の河原で自信をなくしているベニと何とか励まそうとするオサムの2人の場面がいいです。

焼け野原でリュータンの無事が分かって歌い踊る生徒たち、しかしタッチーは動かず見つめています。
影山は「戦後の宝塚を背負って立つのはお前やろ!」とタッチーの背中を押します。
意を決したタッチーはみんなの中に飛び込み、リュータンのパートを歌い始めます。
2幕は重い場面が多いのですが、戦後の宝塚の明るい未来を予感させるいい場面で幕になります。

初演は2008年12月22日に、閉館が決まった新宿コマ劇場最後の公演の千秋楽を観ました。 今回、男性キャストは全員入れ替わっています。
2年ぶりに新たな感動をもらった舞台でした。


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