7月31日(土)15:30公演を観ました。
宝塚の舞台でトップスターが石田三成を演じるとは想定外!でした。
トップコンビにふさわしい配役とストーリーが思い浮かばないからです。
娘役トップが演じるのは茶々、三成と茶々が愛し合っていたという設定です。
以下、ストーリーに触れています。
べるバラの舞台を思わせるようなシーンが数多くありました。
三成はフェルゼン、茶々はマリー・アントワネットなのです。
べるバラと同じく「許されざる愛」がテーマになっています。
二人が運命的に出会う場面。
この時、互いの心がときめきます。
べるバラではオスカルが加わって三人の心がときめくのですが。
茶々が秀吉の側室になる前夜、三成と茶々が結ばれる“今宵一夜”のような場面。
茶々のセリフは「今ひとときだけでも、わらわを妻に」。
牢屋にいる三成に疾風(凰稀かなめ)の手引きで茶々が会いにくる場面。
これは牢獄のマリー・アントワネットにフェルゼンが会いにくる場面と同じです。
「お方様」と言う三成に対して「茶々と呼んで!」と言うセリフ。
これはマリー・アントワネットが「王妃様」というフェルゼンに「マリーと呼んで!」と言うのと同じです。
最後は三成と茶々の“天国”の場面です。
この天国の場面を作るために関が原の戦いから、茶々が自害する大阪夏の陣までの15年間が一瞬のうちに飛んでいます。
作は大石静ですが、あまりに安直なストーリーになっています。
凰稀かなめの存在が目立っています。
「疾風」(はやて)という甲賀の“忍び”の役です。
出番もトップスター並みに多いです。
最後は敵討ちに不意に討たれて倒れますが、そのままセリで下がります。
今回の演出は、次期トップスターであることを歌劇団が宣言しているように思います。
|