18日(火)19:00公演を日比谷のシアタークリエで観ました。
20世紀のフランスが生んだ伝説のシャンソン歌手エディット・ピアフの生涯を描いたミュージカルです。
多くの恋人、お酒、借金、薬物中毒など、きれいごとでは語られないピアフの波乱に満ちた人生が描かれています。
元月組トップスター彩輝なおが、ナチスと戦ったっ女優・歌手のマレーネ・ディートリッヒ役とピアフを世話する女性役で登場します。
ピアフと二人で歌う場面がありました。
エディット・ピアフとレーネ・ディートリッヒは生涯の親友でした。
大竹しのぶは15曲くらい歌います。
その歌声は、今年5月の「スウィーニー・トッド」や以前の舞台でも聴いているのですが、“歌がうまい”と思ったことはありません。
今回はこれまでと違って、かなり?うまくなっているのに驚きました!
今年2月には安蘭けいが演じた「エディット・ピアフ」を観ました。
その圧倒的な歌唱力で観客を魅了しました。
また、イブ・モンタンが「枯葉」を歌う場面はパリの雰囲気を出した一幅の絵画を見るような美しいシーンでした。
安蘭けいの舞台は、どちらかと言えばピアフの輝いている側面に焦点を当てた感動的な作品になっています。
今回の舞台はその対極で、ピアフの悲劇的な側面が意図的に描かれているようです。
その生まれと育ちに起因する“品の悪さ”を前面に出した演出になっています。
下ネタの際どいセリフや演技がたくさん出てきます。
深刻なモルヒネ中毒に苦しむシーンもあります。
とても感動的とは言えない、どこまでも底辺の人間臭いピアフ像が描かれています。
大竹しのぶは“汚れ役”の主演なのです。
しかし、大竹しのぶだからこそ演じられるピアフだと思います。
それだけに彩輝なおの美貌が目立っていました。
舞台前面の左右と上辺は金色の綺麗で大きな額縁で囲まれていました。
ピアフの輝きはこの額縁で表現されているのでしょうか。
|