ろくでなし啄木 ホリプロ 平成23年1月15日(土)18:00 東京芸術劇場中ホール


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昨日(15日)18:00公演を東京芸術劇場中ホールで観ました。
三谷幸喜の作・演出、出演は藤原竜也、中村勘太郎、吹石一恵の3人です。
休憩15分を含めて2時間45分、3人の演技はテンポもよく、観客を引き付ける大熱演の舞台でした。

27歳で夭逝した天才歌人、石川啄木。
歌集「一握の砂」や「悲しき玩具」で知られ、純真で病弱な薄幸の文学青年というイメージが強い人物です。
三谷幸喜がこの作品で描いた啄木は、お金にルーズで、常に借金を抱え、女性にも目がなく、平気で嘘をつき、周囲の人々を困らせています。

啄木がローマ字で書いた「ローマ字日記」が会場に展示されていました。
日本語にした全文は、啄木の死後70年近く立って出版されました。
それには、浅草に通い娼妓と遊んだという内容が赤裸々に描かれていました。
このため、啄木は借金のほとんどをこうした遊興に費やし、それが貧困の原因だったともいわれています。

啄木は亡くなる前に妻の節子に日記を燃やすように話したそうです。
しかし節子は燃やさず、啄木の中学の1年先輩で金銭面も含めて啄木を支援してくれた親友の金田一京助に託しています。

三谷幸喜は今年満50歳を迎えます。
「生誕50周年大感謝祭」と銘打って、新作の舞台4本、そしてドラマ、映画、20年ぶりの書き下ろし小説の7作品を次々と発表するそうです。
今回がその第1弾です。


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