昨日、19:30公演を下北沢のザ・スズナリで観ました。
夕方からは激しい雷雨になり交通機関のダイヤも乱れましたが、客席は満員でした。
作・演出は天野天街、キャストは客演の一人を除いて全員劇団員です。
昨年の「ガラパゴス」とほとんど同じメンバーです。
演出も「ガラパゴス」と同じです。
「ヨシダイチロウ」という人物が登場します。
「ヨシダイチロウ」とは誰なのか、本当にいるのか、いないのか。
目の前のイチロウは、今いるのか、過去にいたイチロウなのか、未来のイチロウなのか。
イチロウは、地球上にいるのか、金星上にいるのか。
因果関係は曖昧なまま、時間や空間を超越しています。
「不条理劇」を思わせる舞台でした。
テンポの速い「天野語」といわれる特徴的なセリフと群唱で場面は進んでいきます。
セリフには多くの“ことば遊び”がちりばめられ、映像によっても表現されています。
また、「王者舘ダンス」と呼ばれる群舞があります。
狭い舞台に大勢が登場するので、足を左右に横移動させながら手と腕を手旗信号のように動かしています。
このためバレエのようなステップはありません。
主役を演じている夕沈の振付けのようです。
これらに音響や照明がうまく組み合わさって“不思議な”舞台になっています。
これがまさに「天野ワールド」なのでしょうか。
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