1月14日(土)14:00公演をシアター風姿花伝で観ました。
アトリエ・センターフォワードの第6回公演です。
面白い題名ですが、ドーナツに穴があるように、人間の作ったモノやシステムにはその恩恵を受ける代償として「穴」が存在するという意味のようです。
アトリエ・センターフォワード主宰の矢内文章の作・演出です。
戦後の混乱期に体を張って(売って)生きるカオル(勝島乙江)とミナ(斎藤ナツ子)、そして現在、発展途上国の貧しい地方にやって来た女医・今日子(勝平ともこ)と看護婦・美恵子(柳下季里)、この4人の女性のそれぞれの"生き方"が鮮烈に描かれています。
カオルという勝島乙江(青年座)の "汚れ役"を観るのは初めてです。
一人で何とか生きようとするしたたかさと子持ちのミナを助ける優しい心を持ち合わせた女性像を好演しています。
ミナの赤ん坊が後に今日子の母という設定になっています。
二つの時代を織り交ぜながら場面は展開します。
3.11の大震災は、「生きる」ことについて様々な形で舞台にも影響を与えているように思います。
この作品も時代は変えても、「穴」を通して生きることを見つめた見応えのある舞台でした。
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