非家族 オーストラ・マコンドー 平成24年9月17日(月)14:30 サンモールスタジオ


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9月17日(月)14:30公演を新宿のサンモールスタジオで観ました。
千秋楽です。

1930年代の神戸、ブラジルへの移民が出航前に滞留している収容所の一室。
出航を待つのは、母フサエ(月船さらら)、父アキノリ(康喜弼)、息子トカチ(岸本卓也)、娘オオギ(岡田あがさ)の4人家族。 しかし4人は本当の家族ではない。
単身では移民できず、家族単位であることが条件になっているため、見ず知らずの4人が形式上の家族になっているに過ぎない。
出航までの3日間の4人の会話劇です。

月船さらら(82期)は、これまで多く演じた“熱い濃い”役とは違って“静かで地味”な役でした。
フサエの夫は殺人犯として服役中、また子供を交通事故で亡くすなど暗い過去から決別するために誰にも知られない新天地をめざそうとしていますが、出航直前になって移民をためらいます。
過去の影や移民の決意のゆらぎなど、内面の心情の変化をうまく演じていました。

売春宿で働いていたオオギは航海上の「船で稼ぐ」という単純な動機の移民ですが、役としての個性が強く出ていて目立っていました。
アキノリとトカチは女性二人に比べると少し影が薄い役でした。


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