5月6日(月)17:00公演を渋谷のシアターコクーンで観ました。
「阿佐ヶ谷スパイダース」主宰の長塚圭史が書き下ろした時代劇で、長塚は演出・出演もしています。
幕末の水戸藩における過激な尊王攘夷派の天狗党と保守派の諸生党の血で血を洗う対立が描かれています。
その後生き残った人物やその子孫が時間を超えて渾然一体となって舞台に登場します。
そのため観客にはストーリーが分かりにくいです。
阿佐ヶ谷スパーダースとしてこれまでで最も大きな劇場での公演ですが、音響や照明もあまり効果的に活用されていません。
血生臭い殺戮が繰り返されるため、陰惨な雰囲気が強く出過ぎていて後味の悪い作品になっています。
私には長塚圭史の作品はどうも“長くてくどい”感じがします。
小栗旬は主役なのですが、ストーリーの中では目撃者・傍観者のような存在になっていて印象が薄いです。
狂気の女優と言われる白石加代子の演技はすごみがあり、その存在感はさすがでした。
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