4月13日(土)18:30公演を初台の新国立劇場中劇場で観ました。
昭和の初めの頃を舞台にした“任侠モノ”です。
侠客道を貫く男・飛車角(堤真一)とその男への愛に生きる女・おとよ(宮沢りえ)の物語です。
対立する組の親分を出入り(抗争)で殺した飛車角は、泣きながら止めるおとよを振り切り自首します。
飛車角がいなくなったおとよは娼窟に身を落とします。
それぞれの「修羅」を生き抜く男と女の運命の糸は・・・。
宮沢りえは愛と情念の世界を美しく艶やかに演じています。
堤真一はちょっと“やわ”なイメージもありますが、任侠の“男気”を熱演していました。
娼窟でおとよの仲間・お袖を演じた小池栄子は準ヒロイン役で、おとよとは対照的に感情を抑えた演技で目立っています。
また、昔気質の吉良常を演じた風間杜夫は重厚な演技で存在感がありました。
劇団☆新感線の「いのうえひでのり」の演出です。
舞台前面の多くの照明や大きな音響など新感線らしさもありました。
中劇場は4面舞台になっています。上手・下手・奥に同じ舞台がつながっています。
このため大きな舞台装置がスムーズに転換されています。
ふりしきる花吹雪の中をおとよが去っていくシーンでは奥の舞台も使われ、そのスケール感もあって強く印象に残る場面でした。
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