夏恒例の野外劇です。
7月14日(日)と17日(水)の19:00公演を新宿・花園神社で観ました。
今年で28回目の野外劇だそうです。
芥川賞作家、中上健次が残した唯一の戯曲です。
悪の限りを尽くす盗賊と猿楽を演じる旅芸人一座の2つの集団の熱いエネルギーが渦巻いています。
そこへ母を探しながら父の仇を討とうと旅する姉弟が絡みます。
盗賊に襲われ傷つきながらも旅を続ける姉弟の切ない思いが客席にも伝わって来ます。
旅芸人一座は二人を助けようとしますが、二人を待っていた苛酷な運命は・・・。
盗賊のリーダー「かなかぬち」を演じた山本亨は迫力のある演技で存在感がありました。
その妻は、かつては京都に住む良家の子女でしたが、「かなかぬち」に奪われ、今では「かなかぬち」以上に恐れられています。
妻を演じた石田えりは、もっと“すごみ”があればよかったように思います。
14日は夕方から一時激しい雷雨がありましたが、公演に影響はありませんでした。
17日は降りしきる雨の中での上演となりました。
椿組の井上カオリが「雨が降ってる時だって・・・」とアドリブで観客を笑わせていました。
かがり火が焚かれ、野外劇ならではの情緒のある舞台でした。
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