11月28日(木)18:30公演を渋谷の東急シアターオーブで観ました。
シェークスピアの「リチャード三世」を鎌倉時代に置き換えた作品です。
主演は森田剛、源頼朝の異母弟・源範頼を演じています。
容姿は醜く、せむしで、片足をひきづる不自由な体の持ち主です。
この子を産んだ時、あまりの醜さに母親は鉈で殺そうとしましたが、赤子はうまく鉈をかわして殺せません。
へその緒を鉈で切って、この子は鉈切り丸と呼ばれます。
鉈切り丸は、そのコンプレックスをバネに野心を抱き、狡猾な策略で義仲、義経、そして頼朝も倒し、天下を獲ろうとします。
脚本は劇団グリングの青木豪、演出は劇団☆新感線のいのうえひでのりです。
森田剛の演技が素晴らしかったです。
醜い容姿の外見だけでなく、悪事の限りを尽くす人間の圧倒的な“凄み”を感じさせます。
頼朝を演じた生瀬勝久は“バカ殿”のようなキャラクターで客席を笑わせます。
OG麻実れい(56期)が、源氏に滅ぼされた平家の建礼門院の役で出演しています。
亡霊・妖怪のような外見で、セリフの内容は予言者のようでした。
派手な照明や音響、ラストシーンでは大量の水を使った舞台装置など、3時間を超える長い舞台でしたが見応えがあり、そして楽しめる舞台でした。
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