10月27日(火)19:00公演をすみだパークスタジオ倉で観ました。
炭鉱三部作連続公演の第1弾、初演は4年前でした。
かつて炭鉱で栄えた町も石炭から石油に変わるエネルギー革命により炭鉱は閉鎖され寂れてしまいます。
炭鉱事故で親を亡くした一人の少年・範一(はんいち 大手忍)が親戚をたらい回しにされ、ひと夏この町にやってきます。
心を閉ざした範一はヒマワリの花に唾を吐き「オバケの太陽」と話します。
しかし、同じ境遇の過去を持つ元(はじめ 池下重大)にだけは心を開きます。
今回は青年座の尾身美詞が、この町がふるさとの大学生役で客演しています。
元気はつらつとした演技と、範一に優しく温かく接する演技が舞台を明るくしています。
この町に別れる日、範一は元に「駅まで一人で歩いていく」と話します。
そして帽子をまっすぐにかぶり直し、背筋を伸ばして前を向いて歩く姿は少年の明るい未来を予感させるラストシーンでした。
舞台の前面にはヒマワリの花がたくさん咲いています。
かつて石炭を運んだ線路の跡です。
そしてラストシーンではこの上に膨大な紙吹雪が舞い、大きな黒い蒸気機関車が登場するのは圧巻でした。
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