3月23日(水)18:00公演を新橋演舞場で観ました。
「いのうえ歌舞伎《黒》BLACK『乱鶯』」と銘打たれているように、“いのうえ歌舞伎”シリーズの第六作です。
大盗賊の頭「鶯の十三郎」(古田新太)は、子分に裏切られ深い刀傷を負って瀕死の重体のところを幕府目付「小橋貞右衛門」(山本亨)に助けられ、下町の居酒屋「鶴田屋」に担ぎ込まれます。
その後、居酒屋の主「勘助」(粟根まこと)は亡くなり、十三郎は「鶴田屋」の料理人として女将「お加代」(稲森いずみ)を支えます。
7年後、盗賊の行方を追っているという一人の若侍「小橋勝之助」(大東駿介)が「鶴田屋」を訪れます。貞右衛門の息子と知った十三郎は、恩返しのために彼に手柄を立てさせようと、ある重大な決意をします。
新感線というと、大音響や会場全体に激しく動く照明を連想しますが、今回はかなり地味なセリフ中心の時代劇でした。
古田新太は、いつものように渋い演技と客席を笑わせる軽妙なセリフに存在感があります。
また、稲森いずみとは大人の恋模様を切なく演じています。
疲れなのか、あるいは年齢なのでしょうか、本来ダンスは上手い?はずなのですが、今回の激しい立ち回りでは体があまり動いていませんでした。
勘助が白塗りの幽霊で何度も登場し、十三郎とのやり取りが滑稽でした。
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