青年劇場 平成28年12月17日(土)14:00 紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA


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12月17日(土)14時公演を紀伊國屋サザンシアターで観ました。
広島県・倉橋島出身で劇団民藝にいた堀田清美の作品、民藝が昭和32年に初演しています。 青年劇場では6年ぶりの再演です。

終戦から6年、広島に近い瀬戸内海に浮かぶ「島」が舞台です。
20歳の時に被爆し九死に一生を得た学は、故郷の島に戻り教師をしながら母と妹と暮らしています。 しかし、学は貧しい島を出て自立したいという思いを強くする一方、いつ発症するかもしれない原爆病の恐怖に苦悩しています。

進駐軍の臨時雇いで働く妹、貧しさのため進学をあきらめる教え子、学の同僚など、小さな島で精一杯生きようとする人々の生き様が重厚に描かれています。
裕福な旧家の娘で学を慕う教え子との余りにも純情な恋模様が切ないです。
そして、白血病に倒れる隣人の死を通して、人間の命の尊さや原爆や戦争がもたらす悲惨さを強く訴えています。


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