だいこん・珍奇なゴドー 流山児★事務所 平成29年3月21日(火)19:00
ザ・スズナリ


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3月21日(火)19時公演を下北沢のザ・スズナリで観ました。
不条理劇の名作、サミュエル・ベケットの「ゴドーを待ちながら」をモチーフに戌井昭人が書き下ろした新作です。

どぶが流れる薄汚い場所、1本の木の下で2人の男と3人の女が「ヘモロゲ」が来るのを待っています。 そこに現れるのは、人に台車を引かせて乗っている大根好きの男、鶴を鉄砲で撃ちたくて仕方がない男、よくわかならない親子4人組などわけのわからない人ばかり。 そして時間はどんどん流れ、いつまで経っても「ヘモロゲ」はやって来ないのです。

「ゴドーを待ちながら」は、待っている2人の男が延々と意味のない言葉をやり取りし続けていて、芝居であっても物語はない、そんな作品です。 今回の舞台では、大根好きの男や親子4人組はそれぞれのストーリーを持っていて劇中劇のような場面になっています。
そのため主役である5人は、この場面ではあまり言葉を出さず舞台の周囲で休憩しているような形になり、本来の「待つ」というテーマがぼやけていました。

月船さらら(82期)は待っている女の1人で、待っている5人は舞台に出ずっぱりです。
社会の底辺の人間を演じていますが、かつての宝塚のスターらしい輝きのある存在で目立っていました。


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