痴人の愛 metro 平成22年5月20日(木)19:30 神楽坂die platze

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月船さらら(82期)と出口結美子からなる演劇ユニットmetroの第3弾の公演です。
20日(木)19:00公演を神楽坂ディープラッツで観ました。初日です。
原作は谷崎潤一郎、演出・台本は天願大介です。

カフェで出会った15歳の美少女ナオミ(月船さらら)を自分の好みに育てようとする真面目な男・譲治(池下重大)、しかし限りなく美しくなっていくナオミの虜になる男、大正13年に新聞に連載された時、大きなセンセーションを巻き起こしたようです。
もし大正時代に舞台化されれば衝撃的な公演になったでしょうが。
現在ではそんなインパクトは感じられない物語です。

ナオミは悪女と評されていますが、大人の女としての“妖艶さ”と周りを圧倒する“すごみ”が共存していて、男に頼らず自立している女性が本当の悪女だろうと思います。
谷崎潤一郎が描いたナオミは「悪女」というより「小悪魔」ではないでしょうか。
また、この舞台に限らず私の先入観なのですが、月船さららの演技やセリフは“少年っぽく”、“あどけなさ”を感じます。
そのため月船さららのナオミも本当の悪女ではなく「わがままな妖精」のようでした。

ミラーボールが輝くなかでナオミがリードしながら二人がダンスを踊ります。
なかなか面白い場面でした。
またナオミは出てくるたびに衣装が変わります。宝塚のトップスターのようです。
月船さららはダンスや早替わりは得意だと思います。
譲治役の池下重大(劇団桟敷童子)は汗が流れ落ちるような大熱演でした。

24日にはトークショーもあるのでもう一度観に行きます。24日の感想はこちら。


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